エイリアン・インタビュー 第十章 生物学のレッスン その2

エイリアン・インタビュー 抜粋

1947年7月28日

生物学のレッスン その2

私が言及したように、「旧帝国」とドメインの間中で、全てのIS-BEたちのためのとても厳格に管理され、固定された階級制度があり、 それは以下のとおりである。

最も高い階級は「自由」 IS-BEである。す なわち、彼らが使用できる体の種類は制限されておらず、彼らが社会的、経済的、または 政治的体制を破壊、または干渉しない限り自由に行き来することができる。

この階級の下にはたくさんの階の 「制限」 されたIS-BE たちがあり、彼らはその時その時によって、ある体を使って良かったり、ダ メだったりする。各 IS-BE が行使できる力、 能力と移動力の範囲に関する制限が課される。

これらの下にあるのは「ドールボディ」階 級であり、それに私は属している。ほとんど 全ての宇宙士官と宇宙船の乗組員は、銀河間 の宇宙を移動することを必要とされている。 そのため彼らは全員軽量で、耐久性のある素材で製造された体を身につけている。

特化した機能を容易にするために様々なタイプの体がデザインされている。いくつかの体はメン テナンス、採掘、化学物質の管理、ナビゲー ション等などの活動のための交換可能な道具や器具のようなアクセサリーがある。この種類の体にはたくさんの等級があり、それはまた「階級章」の機能も果たしている。

これらの下にあるのが兵士階級である。兵士たちは想像できるあらゆる敵を感知し、それと戦い、制圧するための無数の武器と特化した兵器を装備している。いくつかの兵士た ちは機械的な体を配備されている。ほとんどの兵士たちは単に遠隔操作されたロボットであり、階級は指定されていない。

下の方の階級は、「肉体」に制限されている。 もちろん明らかな理由のために、これらは宇宙の間を移動することは不可能である。根本的に、肉体は重力、極端な温度差、放射能に対する露出、大気の中の化学物質と宇宙の真空というストレスに耐えるにはあまりにも脆弱である。

ドールボディは必要としていないが肉体が必要としている食料、排便、睡眠、 大気の構成要素と気圧といった明らかな物流上の不便さもある。

ほとんどの肉体はある特定の化学物質の組み合わせの大気がなければ、たった数分間で窒息してしまう。2、3日経過すると体の内 と外に生きているバクテリアが強い臭気が放たれる原因となる。宇宙船の中ではどのような臭気も許されない。

肉体はとても限られた温度範囲にしか耐え られない。それに対し、宇宙では温度の対比は数秒間で何百度も変化することがある。もちろん肉体は、軍務には全く役に立たない。 手持ち型の光線銃からの一撃を受けただけで肉体は一瞬にして有害な蒸気の雲に変わって しまう。

肉体の中に居住する IS-BE たちは、自分たちが生まれつき持っていた能力と力の多くを 失っている。理論上は、これらの能力を取り戻す、または回復することは可能ではあるが、 ドメインは実用的な手段を発見しておらず、 認定もしていない。

ドメインの宇宙船は一日で数兆「光年」を 移動することはできるが、それでも銀河間の 宇宙を横断するために必要な時間は顕著であ り、達成するのに数千年間を必要とすることもある一連の任務命令については言うまでもない。生物的な肉体はとても短い時間しか生 きない- それは長くてたった60年から150年間である- それに対しドールボディはほとんど永久に修復し、再使用することができる。

この宇宙で生物的な体が最初に開発され始めたのは、約74兆午前である。様々な非道な目的、特に娯楽のために、様々な肉体的な 感覚を体を通して間接的に体験するために、バラエティ豊かな体のタイプを創造し、その中に住むことは急速に IS-BE たちの流行に なった。

その時から IS-BE と体の関係は、「退化」が続いている。IS-BE たちがこれらの体で遊び回わり続けた結果、IS-BEたちが肉体の中に捕えられ、二度と離れることができないようにしてしまう一定の策略が導入された。

これは主に、一見頑丈に見えるが、実際に はとても脆弱である体を作ることによって行われた。ある IS-BE がエネルギーを発生させ る自分の自然な力を使い、体に接触する時にうっかり傷つけてしまう。そのIS-BE はこの脆勢な体を傷つけてしまったことに対し後悔 した。

次に体に出会った時、彼らはそれらに 対し、注意深く行動するようになった。そうすることによって、その IS-BE は体に傷をつけないように自分の力を引っ込める、または 最低限のものにするのだった。

このような策略のとても長い裏切りの歴史が、似たような偶発的な事故と組み合わさって、最終的には多数の IS-BE たちが永続的に体の中に囚われ てしまう結果となった。

もちろんこれは一部の IS-BE たちにとってとても有益な事業になり、彼らはこの状況を利用し他の者たちを奴隷にした。その結果生じた奴隷化は何兆年もかけて進歩し、今日も続いている。

最終的には IS-BE たちが個人と して、自由に行動し、エネルギーを創造でき る、という状態を保つ能力がだんだん衰えて いったことが、巨大で注意深く監視された階層または階級制度をもたらした。

体を各階級のシンボルとして使うことは、 「旧帝国」だけでなく、ドメインの至る所で使われている。

この宇宙の各銀河の間中にいる IS-BE たちの大部分が何らかの肉体の中に住んでいる。 これらの肉体の構造、外見、動作と生息環境 は、彼らが居住している惑星の重力、大気と 気候条件によって異なる。

体のタイプは、その惑星の軌道の中心にある星のタイプと大きさ、惑星の星からの距離と惑星の地質学的、 大気的構成要素によって大体あらかじめ定め られている。

平均的には、これらの星と惑星は宇宙の間中でほぼ標準的である分類上の等級に該当する。例えば地球は大雑把に、「太陽タイプ 12 クラス7 惑星」として分類されている。

つまりそれは重い重力を持った窒素/酸素の大気の惑星であり、生物的な生命体がおり、 つの黄色い中型の低放射能の太陽、または 「タイプ 12 の星」の近くにあるということである。英語という言語における天文学の用語は極端に制限されているため、正しい指定を正確に翻訳するのは難しい。

生命体の種類は砂浜にある砂の粒と同じだ けの数がある。「バグアンド・ブロッサム」 と同じような何百万と言う会社が 74 兆年と いう時間の経過の中で、無数の惑星系のためにどれだけ違う種類の生物や体のタイプを製 造したのかをあなたは想像できるはずだ。

(マチルダ・オードネル・マックエルロイの個人記録)

エアルが私にこの「物語」を教えるのを終えた時、自分の頭の中でこれを何とか整理し ようとしている間に長い静かな間がありまし た。

エアルは夜の間 SF の本やファンタジー の話を読んでいたのだろうか? なぜ彼女は こんなに驚くほど突飛なことを私に話したの か? 身長が 40 インチで、「肌」が灰色で、各手足には 3 の指が付いているエイリア ンが私の真向かいに座っていなければ私はそれを一言も信じなかったでしょう。

振り返ってみれば、エアルが私にこの情報 を与えてくれてから60 年以上経ちましたが、 地球の医者たちはこの地球で、エアルが私に 話した生命工学テクノロジーのいくつかを開発し始めました。心臓バイパス、クローン、 体外受精児、臓器移植、形成外科、遺伝子、 染色体等などです。

一つのことは確かです。

その時から私は虫や花を同じように見たことはないし、創世記 に関する私の宗教的な信念については言うまでもありません。